2017連合大阪平和行動  in  根室   (2017/9/8~11)

連合北大阪地域協議会豊能地区協議会 議長

ダイハツ労働組合 技術支部 柴田直希

 

今回初めて平和行動に参加させていただきましたが、日本人でありながら改めて知った自国の歴史や実態が多くありました。

 

北方四島学習会においては、終戦直後からソ連に占領されていく色丹島を舞台とした、島民の暮らしを描いた映画を鑑賞。アニメ映画だったため子供でも観られる作品でしたが、 現在の北朝鮮との緊張状態を思うと、戦争が生み出す悲しみや苦しみを色濃く、そして、無縁の存在ではないと感じました。

 

また、平和集会が納沙布岬で開催されましたが、すぐそこにありながら簡単に渡ることのできない歯舞群島を目の当たりにし、元島民の方々の望郷の念をより強く感じることができました。

 

時代や世代と共に風化しないよう、自分が経験したことを伝える役割はとても大きい。平和であることが当たり前のことではなく、多くの努力と犠牲の上に成り立っていることを伝えていきたいと思います。

 

 

 

 

連合北大阪地域協議会豊能地区協議会 事務局長

箕面市職員組合 太田 雅宣

 

6月の沖縄に始まり広島、長崎に続き、連合平和行動の締めくくりとして、北方四島の早期返還と日露平和条約の締結による友好関係構築に向けて、2017年9月9日から10日に開催された連合「2017平和行動in根室」に連合大阪の派遣団の一員として参加しました。

 

9日は北海道立北方四島交流センターにおいて北方四島学習会が開催され、映画「ジョバンニの島」を鑑賞しました。色丹島を舞台にした映画で、終戦直後にソ連軍に占領され財産が没収され島民の生活は一変します。しかし島民とソ連兵とその家族との共存は2年間続くことになり、主人公の少年と少女との出会いと交流、そして強制退去による突然の別れ、戦後の北方領土交流事業による新たな出会い等、今まで知らなかった史実を知ることができたことや草の根の交流による円滑な返還実現の可能性に希望が持て素晴らしい作品でした。                                                                                                  

鑑賞の後、①日ロ共同経済活動の展望について、②北方四島の今を知ろう、③根室西高校 北方領土研究会からの報告、④北方四島の自然と諸課題の各分科会に分かれて参加し、北方四島返還運動の現状と課題に触れました。

 

10日はメインである「2017平和ノサップ集会」に参加しました。非常に雨脚が強くどうなることか心配しましたが、集会が始まる頃には、強風なれど小雨となり水晶島や貝殻島などが遠望でき、そんななかでの集会となりました。神津連合会長から「次世代への継承」「北方四島交流事業(ビザなし交流)への参加」などの取り組みの強化や 「日ロ共同経済活動」という新しいアプローチを、北方四島や根室周辺地域の発展につなげて、「北方四島の返還」と「日ロ平和条約の締結」につなげる必要があること。領土返還に向けた筋道を明らかにし、戦略的外交交渉を粘り強く行うことを求めていくこと。連合も実現するまで取り組みを続けていくことなど挨拶がありました。

 

 旧島民の方のアピールは心を揺さぶられました。当時10歳だったその方は80歳となり望郷の念はより深くなっているし、残された時間が刻々と短くなり、その思いを今後の運動の中で次世代へ継承することが急務となっていることを感じました。早期実現のためにも連合運動に期待し、そしてその運動により国民の関心が高まることを非常に期待されていること。それらの思いに触れ、集会に参加して感じたことを組合や職場の中で展開していきたいと思います。

 

 

 

 

連合北大阪地域協議会

香川  功

 

2017年9月8日(金)~11日(月)の4日間にて「連合平和行動in根室」に参加しました。参加人員は、近畿ブロックとして35人、連合大阪14人で事務局として参加しました。

 

今回の平和行動は、「北方四島」と「環境問題」の二つの問題を感じました。中標津から根室への移動する行程での野付半島が年々地盤沈下を起こしており戦前から比べると半島の平均標高が約2Mにまで半減しているとのことを知り原因が自然現象とのことに驚きました。

 

「北方四島学習会」では、元島民の方の経験をもとにした「ジョバンニの島」の上映があり、学習会返還運動関係者セミナーでは「北方四島の自然と諸問題」の講演を受け、ラッコの繁殖地が択捉島とウルップ島の間にあり、ロシア人はウニを食べないので乱獲されないのでラッコの主食となり、体重が70kgになるなど驚くような話がありました。また、2016年の日露交渉における「北方四島における共同経済活動」において、商業的な経済活動以外に、環境問題や観光事業としての経済開発など北方四島以外のウルップ等を含めた観光開発により乱獲されている資源を守り、日露にとってともに好結果になるとの報告であった。平和行動根室集会では全国から多くの仲間が結集し開催されました。参加者約1100人で、神津連合会長のあいさつの後元島民の方や根室市長からも挨拶を頂きましたが、当日は雨と風が強く寒い中での集会でした。

 

最終日は、空港への移動中に根室湿原を見学しました。数千年前に海であったところが海水面が下がり陸地になったとのこと、北海道はプレートの関係で年間約6センチ東に地盤沈下が進んでおり、地震の多い地域であるなど新たなことを勉強させていただきました。さらに、元島民の方々は戦後約17000人が四島から移り現在は約6000人の方がご存命ですが、平均年齢82歳と高く、この運動を広め進めていくために、連合大阪は「北方領土返還運動推進大阪府民会議」にも参画しているので、「ビザなし渡航」など四島の実状を伝える運動も必要だと考えます。最後に近畿ブロックで参加された方々に短い期間でしたが全員で感動できる行動をしていただいたことに感謝申し上げます。

 

 

追記、本日(2017/09/12)のネットニュースで、プーチン大統領肝いりで開催された「東宝経済フォーラム」で壮大なプロジェクトとして、シュワロフ第1副首相がロシア本土とサハリンを結ぶ橋とサハリンと北海道を結ぶ二つの橋の共同プロジェクトが「真剣」に求められ、日本側も見込み調査すると関心を示したとある。

 

このプロジェクトは「ロンドンから東京まで陸路で結ばれる」とあるが、北海道から北方四島への橋が第1ではないのだろうか。政府はどう考えているのか不思議である。